胡粉染-gofunzome.

胡粉とは、白色の顔料のこと。

本来、建築や日本画の絵具であるが、友禅などの染色にも利用されている。

「胡」は中国では西域を指し、その胡の国から伝承された粉のこと。鎌倉時代までは鉛白が用いられていたが、高温多湿の気候や朱の影響で黒変色することから、室町時代以降は現在のように貝殻が用いられる。

牡蠣の殻を数年雨風に晒し、粉砕、水簸、乾燥して作るもので、炭酸カルシウムが主成分である。

室町時代以降に使用されていたらしく桃山時代の障壁画には、この胡粉が効果的に使用されている。

例を上げると、絵師・長谷川等伯(1539〜1610年)の息子である長谷川久蔵(1568〜1593年)が描いた『桜図』(国宝)では、白い八重桜が、近くから見ると花びらの一部が盛り上がっている。
これは貝殻を砕いて作った胡粉を塗り重ねて立体感を出す『盛り上げ胡粉』という高度な技法が用いられているためである。

また、『枕草子』一四九には、「桜の花おほく咲かせて、ごふん、朱砂など色どりたる絵どもかきたる」とあるが、このごふんは白土と思われている。

染色には、水干した胡粉を乳鉢でよくすりあげ、豆汁を加えて使用するのが一般的である。

製品染め見本

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