Message

「今の時代にあった形の染物業の形を作りたい」と思い続けて、約10年が過ぎました。
繊維産業にかつて存在した活気のある雰囲気は消滅し、2021年現在、繊維製品は、約98%以上が海外生産になりました。

しかし、一概にも海外に仕事がいったから、活気がなくなったと言い切れるのでしょうか?
業界全体として、良かった時代のやり方に固執したあまり、時代のニーズに合ったサービスの形を生み出せなくなっていたような気もします。

日本の伝統的な着物を創る現場では、すでに、失われた手加工技術も多数あります。絶滅危惧のような加工技術も多々あります。
また、日本の繊維加工工場が得意としてきた品質管理・データ管理の技術伝承もお年を召した方に支えられている現状で若い人には継承できていないように思えます。

今一度、今までのやり方を総点検し、真に時代に合った形のやり方を探るべきではないでしょうか。

そこで、当工房の行動理念は、
「伝統的な着物作りに使われてきた手工芸の加工技術と工業的なデータ管理による量産加工技術を組み合わせ、お客様と共に、令和の時代に合った形の商品開発・商品作り・サービスの開発を行うこと」とします。

日本全国の各繊維産地の若手職人や独自の世界観を持つ新興アパレルブランドなどとパートナーシップを結び、当工房ならではの繊維加工技術と真剣に向き合い、新たなサービスを創造・提供し続けます。

今後ともご贔屓いただけましたら幸甚です。

Profile

名前:羽間 一平(ハザマ イッペイ)
学歴:立命館大卒 専門:染色化学(界面活性学)
資格:繊維製品品質管理士・危険物取扱者・電気工事士など
趣味:DIY・骨董など

大学時代、京都の実家で過ごすうちに、モノづくりに興味を持つ。
あまり、スーツを着て堅い仕事をする気持ちにもなれず、モノづくりの道もいいのではないかと京都の風呂敷製造卸を営んでいた祖父の姿に憧れて、染色技術者として修行に出る。地方の繊維産地にて、染色整理生産技術を現地工場で学んだ。
その後、すばらしいご縁をいただき、京都西陣にて、元絣整形工房跡地を自ら改装し、予てから構想していた工芸と工業を組み合わせた京ノ染め屋を、令和元年立ち上げた。