STORY

<2010年頃、東寺を2人で訪問>

1.邂逅

京都-
そこは、子供の頃、祖父と遊びに行く場所だった。

両親の仕事の関係で、住んでいたのは大阪だったけど、
小学校3年生ぐらいから、よく京阪電車に乗って、大阪から京都の祖父の家に遊びに行ったものだ。

京都の実家では、伝統的な染めの仕事を家でやっていた。
なんかよくわからないながらに、風呂敷の山をよく目にしていたような気がする。
今思えば、これが自分のルーツであって、原点です。

2.青 春 の 疑 問

「今さら、繊維業界なんて駄目だよ」
そういって皆が反対した。

誰もが20歳を超えると就職/職業というものを考え始める。
もれなく、自分もそうだった。 

本当の自分を誤魔化して、ただ普通に条件と利己的な考えのみで職業を選んで、なんとなく生きていく。
そういう人生で本当に良いのか?
死を迎える時、”本当に俺は生きた”とそう言えるのだろうか?

二十歳の頃、自分に突き刺さってきた強烈な疑問だった。

岡本太郎の生き方に感動する

先斗町barにて、運命的な言葉と出会う

3.運 命 と の 出 会 い

京都先斗町の小さなbarにて…

「君は、
“これは、自分がやらねばならないだろう”
そう思うことを仕事にしてみるのがいいのじゃないか?」

大学教授から囁かれたその言葉が今も忘れられない。
物凄い勢いで頭を叩かれたような気分になった。

今、日本のモノづくりは、もう駄目だと言われているけど、
もっとできることがあるんじゃないだろうか。
そこに自分もささやかながら、貢献できることがあるのじゃないだろうか。

”日本の繊維業界の次の時代を創る仕事がしたい。”

途方も無い目標と夢が生まれた瞬間です。